ゲームにおける「面白さ」の部類

著:高見の一人芝居@4J
Web:http://www3.to/tatyam/
mail:tat_yam@meirinkan.or.jp

1.序文

 どうも、高見の一人芝居と申す者です。
 通算4年目、恐らく最後の会誌書きとなるであろう今回、何をネタにしたものか
非常に迷ったんですが・・・とりあえず「考察」ネタで攻めてみようかと。
考えてみれば過去3年間、ゲームに関する記事ってあんまり書いてなかったので※1
最後くらいは真面目にゲームについて考察してみてもいいかなぁ、と。
まぁ、ネタがないときの常套手段というやつd(殴) ・・・失礼致しました。※2
 で、今回は、様々なゲームの持つ「面白さ」というものについて考察してみようと思います。
同じ「ゲームで遊ぶ」という行為下においても、例えば、遊んでいるゲームが
アクションゲームの時とRPGの時では、その感じている楽しさは別のものだと思います。
本稿では、そのような「面白さ」の種類について1から振り返ってみようかと思います。
 素人の突発的駄文ではありますが、読んで考えていただければ幸いであります。

2.動的と静的の境界。

 まず最初は「動的な面白さ」と「静的な面白さ」について論じてみましょう。
以下、とりあえずここでの定義。

動的・・・自分の行動によって良い結果を掴む事で得られる楽しさ。
静的・・・相手の行動を予測・コントロールする事で得られる楽しさ。


 前者の成分は敵をなぎ倒すアクションゲームなどに多く含まれ、
後者はパズル・シミュレーションゲームなどに多く含まれる、といった感じでしょうか。
 とはいっても、アクションゲームも大抵のものには予測という行為が伴う※3ので、
ゲームの主成分、という意味では静的な面白みのほうが強い、かもしれません。
 まぁ、人間はもともと【考える】動物ですし、
古来からあるボードゲームや囲碁・将棋といった遊びのそれは静的なものですから、
ゲームというものはそもそも静的な要素の強いものなのかもしれません。

3.能動と受動の境界。

 続いては、「能動的な面白さ」と「受動的な面白さ」について見てみる事にしましょう。
以下、定義。

能動・・・自分なりの道を作るタイプの楽しみ方。
受動・・・制作者の用意した筋道を辿るタイプの楽しみ方。


 前者の面白さをもつ代表的ジャンルには、育成シミュレーションとかがありますね。
後者はRPGとかがいい例です。
 近年は、技術の進歩で細かい部分に凝れるようになってきたことで、
前者の面白さをもつ作品が増えてきた感がありますね。
実際、RPGでも、成長のタイプをプレイヤーが選べるようにしたりして
能動的な面白さを出そうとしてる作品も見受けられます。

4.リアルとデフォルメの境界。

 続いては、「リアルな面白さ」と「デフォルメされた面白さ」について。
以下、定義。

リアル・・・より現実に近い挙動・世界観によりもたらされる面白さ。
デフォルメ・・・挙動などが現実離れすることでもたらされる面白さ。


 前者は、近年ではハードウェアの性能向上によって特に追究されている面白さ、ですね。
一方で、そんな時代だからこそあえて後者の面白さを追究するゲームも見受けられるように思います。
 今日のゲームの多くは、この2つの面白さがせめぎ合っている状況のように思われます。
どちらがより良いものなのかは、一概に言えるものではありませんが、
作品の目指す方向性というものを示す一つの指針である事は確かです。

5.最後に

 以上、簡単に話をしてきましたが、いかがでしたでしょうか。
今回取り上げたのはあくまで区分の一例です。
探ってみれば、「面白さ」を細分化する要素はまだまだ見つかることでしょう。
 普段、あなたが何気なく楽しんでいるゲーム。その中に含まれる面白さの要素について、
たまにはこうやって思いを巡らせてみるのも良いのでは?
そこにはもしかしたら、制作者が作品にこめたメッセージが隠れているかもしれません。
 では、今回の講座はここまでと致します。※4 ありがとうございました。

 にしても、考察って奴は結構難しいもんですねぇ・・・いやはや。
え?「ゲーム作成は結局どうしたんだ」って?・・・逃亡ッ!(こら)

脚注:

※1 1年次こそゲーム関係の対談に参加してましたが、2年次は情報試験の話、
    3年次に至ってはMAD関係のお話でしたから・・・何やってんだろ(苦笑)
※2 考えてたネタはあったんですけどね・・・「ゲーム業界への就職活動記」とか。
    ただ、あまりにも悲惨な結果に終わってしまったため、誌面を暗くしない為に自粛しました・・・がっくし。
※3 極論を言ってしまえば、全ての操作の根底には「予測」という行為が絡んできますしね。
※4 まぁ、最初に言った通り、次回はないですけどね。・・・たぶん(ぉ)