ゲーム音楽について思ったこと

1J 鈴木

はじめに
パソコンや家庭用ゲーム機用のゲームにとって、音楽は非常に重要な要素の一つです。
音が全くなくても成立するゲームも割と多いですが、そういったゲームでも無音状態でやるとかなり味気ないものになってしまうでしょう。
そんな、ゲームの演出に欠かせない音楽(BGM)について思ったことを書いてみました。


アクションゲームの音楽
アクションゲームの音楽は、2Dのゲームと3Dのゲームとで曲のテンポが違ってくる傾向があります。
昔からある2Dの横スクロール型のゲームでは割と軽快なテンポの曲が多く、プレイヤーをどんどん先に行かせようとしているような印象を与えます。
これは、敵やトラップまでの距離が短く、プレイヤーに要求される操作量が多いからです。
操作する量が多いので、音楽もプレイヤーのテンポに近い、せわしない感じの曲がつけられることになるということです。
一方3Dのゲームでは、基本的にプレイヤーが移動できる場所が広いため、必然的に移動距離も長くなり、プレイヤーの操作量は減少します。
このため、3Dのゲームでは2Dのものよりもテンポがやや遅くなります。
また、3Dの場合は遠くまで見渡せるような地形であることが多く、その広さを表現するためにテンポの遅い雄大な感じの曲になるという理由もあります。 このように、表現方法が違うとプレイヤーの操作感も変わり、また映像表現においてもかなりの違いが生じるため、音楽もそれに合わせて曲調を変化させて、違和感なくプレイヤーに受け入れられるようなものが作られることになるわけです。


RPGの音楽
RPGはゲームの性質上、町の中、フィールド、ダンジョン、戦闘など非常に多くの場面が登場するので、それに合わせて多彩な音楽を他のジャンルよりも多く作らなければならないという、作曲者の力量が非常に大きく問われるジャンルです。
そのためなのか、RPGの音楽を作曲している人は、ゲーム音楽以外でも活躍している有名な作曲者が担当することが多く感じられます。(単に日本で人気のジャンルだからとも言えますが)
ゲームの演出という役割にとどまらず、曲単体でも十分"聴かせる"ことができるものが多いのには、こんな理由もあるのかもしれません。

レースゲームの音楽
レースゲームの音楽は、そのゲームのモチーフとしている音楽のジャンルがなんであれ、スピードを表現するためにかなりテンポが速くなります。もしゆったりとした日本民謡がモチーフのレースゲームの曲となると、アップテンポな日本民謡の曲になるでしょう。(そんなものがあるのなら一度聴いてみたい)
例えば、時速2000kmとか出たりする私の好きな某レースゲームでは、BGMにロックなどのギターを主とする音楽で演出し、プレイヤーにスピード感と緊張感を与えます。
さらに、残り1周になると曲がさらに速くなり、もうすぐゴールであることを伝えるのと同時に、これまで以上の緊張感をもたらします。
そして、いざゴールすると10秒弱で終わるような短い曲を流してゴールしたことを伝え、同時に今までのプレイヤーの緊張を一気に解放します。これによって、プレイヤーは気分爽快、どんどんゲームの世界に引き込まれていくことになります。
このように、BGMを効果的に使うことでプレイヤーの感情をあやつり、ゲームの面白さをより引き立てることが可能となるわけです。


おわりに
かなりゲームをやっていても音楽は割と気にしないという人は結構いますが、よく聴いてみると今まで気づかなかった発見があるかもしれません。
それだけでも音楽として通用するものも多いので、気に入ったゲームのサントラCDを買ってみるのもいいのではないでしょうか。