ゲームの飽きについての考察

2C 太田 or surari


はじめに

 さてさて、世の中のゲーム(注1)には名作良作といった様々なおもしろいゲームが存在します。それらは我々をとても楽しませてくれるものです。人によってはそれにのめりこみすぎてしまうケースもあるでしょう。
 ですがいくらそれがおもしろくとも、どこかで飽きというものが発生するはずです(もし、自分はこれ1本でずっと遊んでいるぜ!という方がいたら、その人は訓練されたゲーマーです)。
今回はこの飽きに関して考察していきたいと思います。

ゲームにただ飽きるといってもその飽き方は数種類考えられます。
そしてそれはゲームのジャンルにも深く関係してくるでしょう。


1項 「先が見えてしまう飽き」


 これが主に該当するのはストーリー性重視のRPGやノベルゲームであり、特に1回クリアしたものに該当しやすいです。ゲームを初プレイの時は先がどうなるのだろうと思いを馳せながらプレイできる。その熱気は面白いものならクリアするまで続く。ですが、それを2回目以降やる気にはならないという状態です。それはもうストーリーは既知であり、どんな展開かも分かってしまっているのでもうやる必要がないと判断してしまうから。ですが、ゲームをクリアするたびにデータの引き継ぎが行われ、それが関係してくるやりこみ要素などがある場合は、たとえストーリが分かっていたとしても何回もプレイされることがあるかもしれません。
 RPGに関して述べると、ストーリーやビジュアルばかりに力を入れて他のシステムに気を配ってないとプレイヤーはこの状況に陥りやすいと思えます(注2)。まあ一般的にみると、1回でいいよという人が多いのもまた事実ではありますがw。
 また、ストーリーが駄作すぎて先が読めてしまうものもこの系統に入るでしょう(注3)。



2項 「作業的な飽き」


 おそらくこの要素が一番の飽きの原因になります。自分でも、ゲームが作業ゲーになったら負けだと考えています。こちらはゲーム内でほぼ同一な行動をすることが原因です。分かりやすい例はRPG等のレベル上げでしょう。個人差はあれど、人は同じ行動をしているとだんだんその作業に手馴れてきて、もはや思考せず手を動かすだけになる。すると、行動におもしろみなどなくなり、手間しか残らない。つまり面倒くさくなってしまいます。私もポケモンの育成をやっているときはかなりだるくなってきます(注4)。
 これを回避するには、単純に作業的にしなければよい、つまり一旦間をおくことがよいかと思います。楽しくない状態でゲームをやってもしょうがないのです。ただ、放置しすぎると忘れてしまう危険があるので注意しましょう。


3項 「全く力が及ばない飽き」


 これは簡単に言うと、難しすぎてゲームが進めないということです。飽きというか諦めに近いかもしれません。ここのステージが難しすぎる、敵が強すぎる、弾が多すぎて避けられない(注5)、などプレイヤーの腕前が足りてない状態です。これは前項と全く正反対な性質を持ちます。だらだらと時間を過せばクリア出来るというわけではなく、自分のスキルを上げなければなりません。ですが、対戦相手がいるゲームで相手がCPUのみでない場合、当然向こうのレベルも上がってくるので勝つのも難しくなっていきます。むしろそれらのゲームのおもしろみではありますが。そこで互いを競い合うことを諦めたプレイヤーにはこの飽きがやってきます。また、ゲームのシステムが広すぎてやることがややこしいというのもここに該当されます(注6)。


4項 「達観してしまう飽き」


 そして最終的にはこの飽きに到達するでしょう。何度も何度もやり、ゲームをすみからすみまでクリアしてしまうことです。まあここまでいけばそのゲームも本望でしょうが。ここまでいくにはそのゲームに対する深い愛が必要となります。
 また、この系統でありながら前述したのと正反対なものもあります。それは、ゲームをやっていてふと「自分はこれをやっていて意味あるのか?」と思い、現実に戻ってしまうことです。この現象は唐突に起こる可能性があります。



それぞれの飽きが訪れる時間

 これら4つの飽きがゲームをプレイしていく上で起こりうる順番を考えてみましょう。
 まず、起こりうるのは3項。というか、ゲーム全般を通して3項はまとわりついてくるでしょう。全く新しいものに手を出したとえて、初見でずっと余裕という人は稀なはずです(注7)。そしてしばらくそのゲームに慣れたころに2項が起こりやすくなるでしょう。そして、1回クリアしたところで1項が強く作用してきます。ですがそれさえ乗り越えてしまえば、あとは4項が作用するのみとなります。


まとめ


 ゲームをやるにあたって、飽きはもちろんないほうが良いと思われますが、現実的に考えると全くないほうがよいとは考え難いです。飽きが来ず、ひたすらそのゲームにのめりこんでいくのはまさに廃人への道だからです(注8)。だから、ゲームをやっていて飽きがくるというのは、ある種の警告であるといえます。また、飽きがくるから他のゲームに目を向けられる。こう考えると飽きもまたゲームにとって重要な要素だと言えます。でもまあ、作る側にとっては飽きさせない中毒性のあるゲームだけ考えていればいいのですけどねw。
 すべてはプレイヤーの判断、やる気に帰結しますから。
 ゲームにはまっても現実に戻れる程度にしましょう。以上!



注1) ここで言うゲームとは一般的な電源ゲームのことと定義します。
注2) 本気で一回やってくれればいいよという作品に関しては別ですが。
注3) ほんと進める気が起きなくなりますよ。
注4) 性格や努力値、固体値、場合によってはめざパまで……。分かる人だけでいいですよ。
注5) 某弾幕STGにはよくあること。せめてNormalくらいは我慢しましょう。
注6)複雑なほどやりこみ度は上がりそうですが、同時に面倒くさくもなります。
注7)よほど才能がある人のみ例外。初見Normalクリアとか夢見てました。
注8)ネトゲとかがいい例です。