インターネットが世間一般に紹介されてからはや数年, 現在では「ブロードバンド」が大きく注目されているようです。 主なブロードバンドの種類といえばCATVやADSLがありますが, 両者ともPCとモデムをルータを介して,WWWに接続する形になっています。 また多くのルータにはLANハブが内蔵されており,複数のPCから WWWに接続すると同時にPC間でのデータ通信,共有を可能にします。
そのため,PCをルータに繋ぐにはLANケーブルを用いることになりますが, 市販の完成品では丁度良い長さのケーブルが無かったり,ご家庭の 各お部屋からPCを一箇所のルータに繋げる場合,何本も購入しなければ ならなかったりすることがあるかと思われます。 しかし,このケーブルは簡単に作ることが出来,自由な長さで配線することが出来ます。 ここでは一般に最も普及している10BASE-T/100BASE-TX用のケーブルの 作り方を紹介したいと思います。
ケーブル作成の材料,工具は大手PC量販店で購入出来ます。
以下に個々の説明と参考価格を記します。
ケーブルについては単線とより線の二種類があり,それぞれに対応したコネクタが必要です。 コネクタは単線用が主なので,ケーブルは単線のものを選びましょう。 またエンハンストカテゴリー5(CAT.5e)仕様のものもありますが, こちらは1000BASE-T用に品質を高めたもので,構造的な違いはありません。
では,早速ストレートケーブルを作ってみましょう。
まず,ケーブルを必要な長さに切断します。若干余裕を持たせたほうが良いでしょう。
このとき,先にブーツパックを付けておきます(挟み込むタイプのものは最後でもかまいません)。
次に外側の被服を1.5cmほど剥がします。信号線の被服は剥がさないで下さい(圧着時に端子が被服を貫通します)。
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8本の信号線が2本づつよってあります(ツイストペアといいます)ので,それをある程度ほどいて
左図の順に並べます。長さにばらつきが出ますので,少し切って揃えて下さい。 揃えた線をコネクタにつめが下に来るように差し込みます。 しっかりと奥まで入っているかよく確認してください (コネクタを正面から見て信号線の芯が見えるか確かめるとよいでしょう)。 また,外側の被服も入れて下さい。 |
線を抜かないよう,コネクタをかしめ工具の溝にはめ込んで圧着します。
握りが甘いと接触不良になり,強くやりすぎるとコネクタや工具を破損するので注意してください
(ラチェットタイプは開くまで握れば圧着出来ています)。
最後にブーツパックを被せて完成です。もう一端も同じ手順で取り付けます。
実際に使ってテストしてみましょう。ネットワークカード及びルータのLANハブの
LINKランプが点灯すれば正常です。
クロスケーブルはPCとPCを直接繋げたり,LANハブとLANハブを繋げたりするための 特殊なケーブルです。しかしこれは一部信号を入れ替えているだけなので,コネクタの配線を 変えるだけで作ることが出来ます。
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まず,ケーブルの片方をストレートケーブルと同じようにコネクタを付けます。 そしてもう一方の信号線を左図の順番でコネクタに差し込み,圧着して完成です。 |
今回の工作はご家庭内のネットワーク構築だけでなくSOHOなどにも応用出来ます。
また,ネットワーク構築に興味のある方はネットワーク専門店を訪れてみるのもよいでしょう。