10BASE-Takahashiの「自作マシンを組め!!」
−自作マシン作成マニュアル(かなり偏見)−
自分はJ科3年の10BASE-Takahashiと言う者である。ほとんどの人(っつか、
サークルメンバー以外?)は初めて見る名前だと思うが、お察しのとおり
の新参者である。「新参者が何を偉そうに…」と思うかも知れないが、そ
こは御勘弁願いたい。
今回、自分は大したプログラムを組んでないので、開発する環境について、マ
シンを自作すると言う観点からお話をしようかと思う。まぁ、こんなくだらな
い話だが、おつき合い願えればありがたい。
一言に自作マシンと言っても、世の中には多くのPCパーツが出回ってるわけで
あるが、今回はかなり大雑把、かなり偏見的にどういうマシンを組んだら良い
か…ということをせつめいしていくことにする。
では、プログラマ用自作マシンから説明をはじめて行くことにしよう。
・プログラマ用マシン
プログラマ用のマシンとして要求されるのは、できるだけ低環境、低スペックのマシンである。
何故このようなことを言うかというと、ゲームを開発する上で、最低動作環境を低スペックに抑える方法としていちばん簡単な方法であるからである。
もしプログラマが高スペックなマシンで開発を行うと、低スペックなマシンしか持っていないユーザがゲームをプレイできないという事態になってしまう。
2001/10現在、どの程度のマシンを低スペックマシンかというと、
(かなり個人的見解が入るが)秋葉原のパソコンショップ(裏通りも含む)で出回っている新品パーツリストから見て、
個人的推奨環境
・CPU:cerelon 550MHz 又は AMD K6-2 550MHz以下
・メモリ:64MB
・それなりの容量を持つHDD
程度のマシンと考えられる。
最低でも、このスペックで動くようなプログラムを組むことが理想である。
理想をいえば、開発コードのループ内の命令がすべて見えるくらいの大画面ディスプレイが欲しいところだが…そこまで贅沢は言わない。
まぁ、近年はCPUスペックよりもVRAM(ビデオカードのメモリ)のほうが実際の動作の関係で関わってくることが多い。最近のソフトでは某同人ソフトサークルW辺製作所が出したゲームで、最低動作環境がVRAM16Mというソフトが有る。(いわずと知れた、某ソフトである。)
また、ここが新たに製作を発表したソフトは、どうやらVRAM32Mが最低動作環境になるとのことである。
彼らのように、自分たちの作りたいものという事にこだわると、確かに低スペックマシンを切り捨てなければならなくなるが、彼らの場合、それに見合っただけの実力及び知名度がある為、ユーザ側はグラフィックボード、果てはマシンを買い換えてまで食いついてくる。
しかし、彼らみたいな例はある種特異な例であるから、全てが全てこのように行くわけではないということを念頭においておいてほしい。
・グラフィッカー用マシン
グラフィッカー(絵師)用マシンとして必要とされるのは、CPUのスペックではなく、メモリやVGA周り、周辺機器およびソフトウェアである。
「オレはマウスでがんばるんだ!」という人以外にはタブレットおよびスキャナの購入をお勧めする。これがあるのとないのでは、出来上がり及び作業効率の差が相当大きい(らしい)。
また、VGA(グラフィックカード)もそれなりに強力なのがほしい。さすがにスペクトラやOxigenを買えとまではいわないが、せめてフルカラーが表示できて、あわよくばポリゴンがそれなりに処理できるスペックのボードがほしいところだ。
最後にソフト。まぁ、簡単に書くならフリーなソフト「DPixed」でもかまわないが、やっぱりPhotoShop(写真屋)なりPaintShop(塗屋)なりが欲しいところである。(GIMPの方が良いという意見もあるが、今回はあえて気ににしないことにしよう)入手方法は…きちんと購入することを推奨(笑)あとは減色ソフトかな?いくらフルカラーでクオリティ高く作っても、その容量のせいで配布方法がない、ということになりかねない。それを解決するための減色ソフトである。
3Dがやりたい人はShadeというソフトがいいらしい←グラフィック関係に疎い奴
あとは、絵を大量に記憶でき、持ち運べる記憶媒体があると楽か?ただし、この場合は開発チーム全員が同じ媒体を使用できる装置がないといけない。
個人的な推奨環境
・CPU:cerelon 550MHz 又は AMD K6-2 550MHz以上
・メモリ:できるだけ大容量
・できるだけ大容量、高速回転のHDD
・タブレットおよびスキャナ(推奨)
・MOなりZIPなり高容量の携帯できる媒体(推奨)
・サウンドコンポーザー用マシン
サウンドコンポーザー(音師)用マシンは、単にMIDIでデータを作る分にはそんなにCPUスペックは要らないし、HDD容量もあまりいらない。
ただし、ソフトウェアMIDIシンセやWAVE変換、MP3エンコードをする人は、それなりのCPUとメモリ、WAVE変換ともなると大容量のHDDも必要となる。
個人的にはソフトウェアシンセよりもハードウェア音源モジュール(ローランド社製SCシリーズや、YAMAHA社製MUシリーズ)が欲しいところ。さらに極めたい人はサンプラー、シンセサイザーetc.といった機器も欲しいところであるが、ここまで買えとは言わない。
ハードウェア音源モジュールで鳴らした音は、ソフトウェアシンセとはまったく異なった音質のいいものであるので、やはりハードウェア音源の使用を推奨。実際のところは、その音をWAVE変換なりMP3変換してハードウェア音源の機種に依存しない形式にできるとなおよろし。
個人的推奨環境
・CPU:Intel Pentium3 1GHzおよびAMD Athlon ThunderBird 1GHz以上
・メモリ:128MB以上
・HDD:できるだけ大容量
・ハードウェア音源
・WAVE、MP3(最近はこの形式に著作権かかるらしいんで注意)変換ソフト
そして最後に…電脳遊戯用マシン
・ゲーマー用マシン
言うまでもない。「とことんハイスペックを追求せよ」である。
作り手の望むクオリティというのは年々どんどん上がって行く。その都度その都度買い換えていたのではお金が持たない。そこで、数年間そのマシンを使用できるくらいのハイスペックマシンを組んでしまおうというのだ。
われわれ開発者の意向としては「多くの人に遊んでもらいたい」という願いと「自分たちの作った作品のすばらしさを理解して欲しい」という願いの2種に分かれる。
低スペックマシンでは前者の願いはかなえられるが、後者の願いはかなえられない。しかし、後者であれば両方ともかなえられるのである。幸いなことに、現在、ソフトウェアに対するハードウェアの性能というのはかなり高いものがあるので、ハイスペックマシンを買っておけばしばらくもつであろう。
なぜ「持つであろう」というようなあいまいな表現をするかというと……過去にマシンスペックのことで苦い経験があるからだ(笑)
あれはかれこれ5年前であろうか…当時、CPUの開発スピードというのはものすごく遅かった。それこそ、3,40年かけて200MHzまで来たという時代だ。
その年の4月に15万出してPC9821V13(CPU:Pentium133MHz)を買ったのだが…その翌年にはCPU300MHz級のPentium2が登場。さらにその翌年にはCPU500MHzクラスceleron及びPentium3が登場するというしまつ。その翌年には1GHzCPUというものまで出始めた。CPUスピードのインフレ時代の到来(笑)である。
まぁ、そのおかげでソフトの動作環境とハードの間に大きな性能差が出たわけだが…当時は悔しかったなぁ…同じ16万でPentium133MHzを買った自分と、15万でPentium3-800MHzを買った妹との差が(遠い目)
閑話休題(「それはさておき」と読んでもらえるとありがたい)、少々金はかかるが、その時点で最高スペックのマシンを組んでおけばしばらくはそのマシンのみで遊べるだろう…
個人的推奨環境(2001/10現在)
・CPU:Intel Pentium4 2GHzなり AMD Athlon ThunderBird 1.4GHz
・メモリ:積めるだけ
・HDD:40GB〜80GB、あわよくば100GBなんかも
・VRAM:GeForce3 64MB
・高性能サウンドカード及びスピーカー(こだわって5.1chってのもいいねぇ…)
・DVDドライブ
・ゲームパッド
さらに、ネットワークゲーム用として
・高速LANカード
・ADSLなり光・IP通信といった高速ネット環境
・高速回線の維持にかかるお金(笑)
なお、今まで上げたマシン、これらはすべて自作することを前提にかかれている。
なぜ自作か?…それは部品の使いまわしが効くからである。とっても経済的で、自分の思ったとおりのマシンが組めるというメリットを持つ。が、メーカーではなく自分で作ったものであるため、サポートなんて物は存在せず、修理は自分でやらなきゃいけないという危険を伴う諸刃の剣。初心者にはお勧めできない。
まぁ、自分が初心者だと思うなら、この自作マニュアルなんぞ無視して、素直にどこぞのメーカーの謹製パソコンを使ってがんばってくれ。むしろ、そうすることを推奨する。
また、これらはすべてAT互換機であり、WindowsやDOSといった某M$社製のOSもしくはサーバマシンなどによく使われているUNIX系のOSくらいしか動かないことに注意。
Mac系の自作機というのも聞いたことがないため、Mac系のマシンが使いたい人は…素直にApple社の軍門に下ってくれ。(っつか、「絵師は素直にMacを使えばそれだけでも十分」って言う意見もちらほらと(苦笑))