3 DirectX編
さて、ここまでの記述とは別にDirectXを用いたゲーム開発について
も触れてみましょう。ちなみにDirectXとはMicrosoftが用意したマルチメディ
ア操作に特化したライブラリのようなものです。主な特徴としては、高速な描
画、フルスクリーンアプリケーションの簡単な生成、DirectInputによる高度
な入力制御、マルチメディアファイルの操作のサポートなどが挙げられます。
DirectXを利用した開発にはDirectXSDKが、そして作られたゲームをプレイす
るにはDirectXRuntime(ランタイム)が必要になるので注意が必要です。また、
上位バージョンを用いて作られたソフトを動かすことは不可能なので、できれ
ば最新版のRuntimeをインストールしておいたほうが良いと思います。
3.1 VisualBasic+DirectX編
まずVBから操作する場合。DirectX7からVBでもDirectX がサポートされました。
これにより、VBの簡単プログラミング、強力なデバッグ機能を生かしながら
DirectXを操作できるようになりました。ただし、はっきり言ってVB上でC言語
風のプログラムを書かなくてはならなかったりするので、個人的にはコレを使
うぐらいなら初めからVCでも使ったほうが良い気がして仕方がありません。勿
論、高速な画像処理やその他色々な恩恵は受けられるので、VBの技術を生かし
たいのなら止めはしません。うちのサークルにものじゃ氏というVB+DirectX使
いがいますし。1
当然の如く(?)VB+DirectXの本などは少なめですが、とりあえず必要分ぐらい
は普通に入手できると思います。むしろ、VC用のソースを解読して使うぐらい
の勢いが無いとやってられないかも知れませんが。
3.2 HSP+DirectX編
次にHSP。コレに関しては、DirectXを簡単に使えるライブラリがいくつもある
ので全然問題無しです。HSPの癖をしっかり把握すれば良いゲームが作れるの
ではないでしょうか?2ただし、Microsoftの正式なサポー
トがあるわけではないので注意が必要です。
3.3 Delphi+DirectX編
続いてDelphi。こちらもDirectXを扱えるコンポーネント集があったり、他に
もアルファブレンド(画像の半透明合成など)を扱うためのコンポーネントが
あったりと結構充実しているので使いやすいといえるでしょう。ただし、これ
らに関してはHSP同様アンオフィシャルな有志の方たちがやっていることなの
で、正式なサポートは受けられないので注意が必要です。
3.4 VisualC+++DirectX編
最後にVCの場合3。そもそもDirectX自体VCから扱うことを考えて作ってあるの
で、ある程度VCの扱いに慣れていればなんとかなる、と言ったところでしょう
か。実際には色々と変な(普通にCやC++を使っていても書かないような)記述
をしなくてはならなかったりするので結構大変ですが、解説webサイトや解説
本なども割合充実しているので、がんばればしっかり使えるようになるでしょ
う。一からやるのはかなり大変だと思いますけどね。むしろ、ゲーム製作を楽
にしてくれるライブラリ等が複数存在しているので、最初はそれらを弄ること
から始めてみては如何でしょうか。正直言って、個人的にはこの方法が一番お
勧めです。
・脚注
1)といいつつ、VB+DirectXに魅力を感じなくなりVCに移行した私がここにいるのですが。
2)事実、web上にもHSP+DirectXライブラリのプログラム(ゲーム)は多く見受けられます。
3)C+++なんて変な書き方をしているのはわざとなので突っ込み不可。