ここでは、確率に関して簡単な話をする。
なお、実際のゲーム内部での処理は擬似乱数というものが使われている。
これは、本質的には確率とは微妙に違うものなのだが、それについて言及するつもりはない。
擬似乱数も同様に確からしいものと考えて議論する。
プレイヤーの立場からすると、わずかな確率で不利益をこうむる現象が続けば、不信感をおぼえることも珍しくない。
「本当にこの確率は正しいのか?」とか「コンピュータが適当にやってるんじゃないか?」とか考える人もいるだろう。
しかし、確率というものは、このようなことが普通におきるものなのである。
試しに、ひとつの実験をしてみよう。
では、実際にやってみよう。
出目は次のようになった。
5,2,6,5,3,3,6,6,6,6,5,4
出目1は0回、2は1回、3は2回、4は1回、5は3回、6は5回である。
また、出目の合計は57である。
実際にやってみて、私もこの結果には驚いた。
途中で6が4回続けて出ているが、このようなことが起きる確率は1/6^4=1/1296≒0.00077、わずか0.077%である。
また、1が1度も出ない確率は(5/6)^12≒0.11、約11%である。
試しにダイスを振ってみただけなのだが、極端な結果になった。
6が4回続けて出ることを思えば、ゲーム内でわずか数%の現象が何度も起こることは決して珍しいことではない。
こんなことは滅多に起こらないだろうと考える人もいるかもしれないが、これはわずか12回の試行の結果である。
ゲームをやる過程においては、コンピュータは何度もこのような確率処理をしているのである。
ゲームを続けていればこの程度のことは十分に起こりうるものである。
確率は、人間の期待を裏切り、想像以上に面白い結果をもたらしてくれる。
そんな確率を、私は愛している。